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パレスチナ映画『オマール、最後の選択』、特別上映会の開催

Friday, April 10, 2015

パンオリエントニュース

東京 – 9日夜、JICA地球ひろばにて『オマール、最後の選択』の特別上映会が開かれ、大勢の観客が参加した。この上映会は、アラブウィーク2015のイベントのひとつであり、今年はパレスチナ映画を取り上げた。

『オマール、最後の選択』は、2013年に製作されたパレスチナ映画。第86回アカデミー賞 外国語映画賞にノミネート、第66回カンヌ国際映画祭 ある視点部門 審査員賞を受賞した作品だ。監督・脚本・製作は『パラダイス・ナウ』等のハニ・アブ・アサド監督。99分。

上映会は、ワリード・シアム駐日パレスチナ大使の開会の言葉で幕を開けた。シアム氏は、パレスチナ映画がアカデミー賞に三回ノミネートされている点や、軍事的圧政や分離壁などに触れながら、占領下のパレスチナの状況を説明した。最後には「パレスチナ人は決して風変わりなわけではなく、愛や憎しみという感情を持った、皆と同じ人間なのだ」と話し、観客を映画内の世界へと導いた。

内容は、主人公オマールは、ある日、秘密警察に拘束されたことをきっかけに、幼馴染たちのスパイにならないかとの打診を受け、その中で、オマールは死んで英雄になるのか、裏切り者として生きるのかの選択を迫られるストーリー。加えて、恋人に会うために、高さ8m、全長700kmほどあるとも言われている分離壁を綱で上り下りするオマールの姿などを筆頭に、パレスチナ自治区で生きる若者の青春を描いている。

これまで上映会というかたちでのみ鑑賞することが出来た『オマール、最後の選択』は、日本では今年の公開が決定している。配給は有限会社アップリンク(東京都・渋谷区)。(吉崎香央里)

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