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文化 志村けんとムハンマド・ユースフ・ウンドゥーカーイ…理由は異なれど Sunday, October 1, 2023 筆:アブドゥルマフムード・アブドゥルハリーム大使 世界のどこかで、あるいは日本の古都京都で日が沈むころ、スーダン・西ダルフール州の都市ジュナイナでは新しい朝が始まっていた。ジュナイナは京都同様、かつての王制の首都であるが、内乱に傷つき、今まさにその傷口を手当し人々の血まみれの衣服を洗おうとしていた時のことだった。ムハンマド・ユースフ・ウンドゥーカーイは長身で、恰幅のよい、明るい顔つきの舞台俳優で、ある日彼は、前日に政府の役人や高官の前で平和や社会的調和、平和的共存、人種主義の放棄を訴える舞台演劇の仕事を終えて、休日を過ごしていた。観客は舞台上のウンドゥーカーイに見入り、その独創性と優雅な衣装に喝采を送っていたが、誰ひとりとして、それが彼の最後の姿となることを知らなかった。罪深い手が忍び寄り、ウンドゥーカーイは殺害された。当時ジュナイナではこうした殺人はあちこちで起きており、大樹は根こそぎ抜かれ、人々の心には憎悪がはびこっていた。そんななかウンドゥーカーイは、創造を通して、オレンジやレモンの木々、子どもたちの笑い声にまもられた安全な空間を作り出そうとした人物だった。しかし、彼を殺めたナイフにとってはそうではなかったのである―。 © PanOrient News All Rights Reserved. 文化 May. 20: 「カンヌの栄誉ースタジオジブリ代表の宮崎吾朗に輝く」 Sep. 14: 日本の反核兵器映画、ロシア映画祭で上映される Oct. 27: <アラブ人の半数以上が日本に調停役を求めている> May. 02: アブダビで「令和」時代の到来を祝福
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