軍事
中東の武器競争、サウジとUAEがリード
Saturday, May 19, 2012
中東諸国の政府、軍備関連支出が過去最高
カイロ(パンオリエントニュース)
アル・マサー・キャピタルの調査によると、中東全地域の2010年軍備関連支出は900億USドルで、アラブ各国政府が安全保障・主権維持システムへの投資を増やしていることから、今後3年間で更に増える見通しだ。
同調査によると、アラブの春と例えられる各地の民主化運動に対しての軍備増強のために今後毎年1,182億USドルのペースで増えると予想されている。
この総額の半分弱(452億USドル)は、産油国機構内で最大の人口を有するサウジアラビアによるものだ。
軍備支出がサウジに次いで多いのはアラブ首長国連邦で、年間161億USドル、次がアルジェリアの57億USドルだ。
この調査では地域内で軍備にかける額の大きいといわれるシリアやイラクに関しては何も触れられていない。
この調査とともに発表された統計によると、他の地域に比べ、MENA(中東・北アフリカ諸国)の軍備支出はGDPとの対比で突出して高いことが判明している。
アル・マサーによると、対GDPの比較では2010年から2011年にかけて、他地域では平均2.5%に対し、この地域では平均5.5%となっている。
更に調査によると中東地域での軍備支出のうち83%は軍用航空機、ミサイル、および戦車の購入に充てられており、この傾向はUAE、アルジェリア、サウジアラビアに顕著である。
全世界でみると、軍備支出で最高額の投資をしているのはアメリカ合衆国、次いでインド、中国、となっている。
国別軍備支出額リスト
1. サウジアラビア-452億USドル(GDP比9.3%) 2. アラブ首長国連邦-161億USドル(GDP比5%) 3. アルジェリア-57億USドル(GDP比3.3%) 4. クウェート-46億USドル(GDP比5.1%) 5. エジプト-43億USドル(GDP比2.8%) 6. オマーンー45.2億USドル(GDP比11%) 7. モロッコ-32億USドル(GDP比3.5%) 8. カタール-24億USドル(GDP比3%) 9. レバノンー16億USドル(GDP比4.5%) 10.ヨルダンー14億USドル(GDP比5.4%) 11.リビアー11億USドル(GDP比5.1%) 12.バーレーンー7億USドル(GDP比3.9%) 13.チュニジアー5億USドル(GDP比1.4%)
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