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“アラブの春”の影響で、オマーン観光がブームに

Tuesday, December 6, 2011

ドバイ‐(パンオリエントニュース)

例年この時期、静かな湾岸国として知られるオマーンでは、今年アラブ諸国の政治的動乱があってか冬季休暇シーズン最初の2カ月(10,11月)としては訪問者数が記録的に増加した。

観光省によると、2010年の同時期と比べ約50%増となる約22万人の訪問者数を記録。

あるツアー会社の広報担当者は「エジプト、シリア、バーレーン、さらにはイエメンの政情不安はオマーンにとって朗報となっています。普段チュニジアやリビアに行く観光客にとっても不安要素がまだあり、今年は安全なオマーンで静かな休暇を過ごそうとする人が増えています」と話す。

「ヨーロッパの気温が下がるにつれ、非OPECの産油国の暖かい土地を求める欧米人がクリスマスや新年の休暇を利用してやって来るだろう」と期待するのはオマーンのとあるホテル関係者。

また、観光省の報告書では2012年の訪問者数は約35%上昇するとの予測がある。ちなみに今年の1月から11月の累計訪問者数は112万人を突破している。

オマーンでも今年の初め、何百人もの人々が仕事や賃上げ要求を掲げたが、その抗議は他のアラブ諸国よりはるかに規模の小さいものであった。

「オマーンでの5カ月間に渡った抗議運動は穏やかなもので、湾岸諸国を訪れる観光客の信頼を大きく裏切らない結果で終わった事に感謝したい。オマーンは湾岸諸国の中で最も安全な国だと観光客は考えてくれており、そのおかげで今大きな利益を上げることが出来ています」と先ほどのツアー会社の広報担当者は続けた。

オマーンにはいくつものオアシスの他、真っ白な砂浜1700kmにも及ぶ海岸線があり、訪れる欧米人を魅了している。


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