環境
東日本でクモ膜下出血などの健康被害が増加
Friday, November 18, 2011
大阪 - (パンオリエントニュース)
福島市消防本部の担当者は震災以降救急車の搬送が急増している事を危惧している。「一月~11月の段階で既に昨年一年間の総数よりも700件多い。放射線量の高い浜通りからの避難者が脳梗塞と脳出血・クモ膜下出血などの急病で倒れるケースが多い」。
栃木県で働くある医療関係者も「最近クモ膜下出血が例年に比べて1.5倍。特に目立つのが30代の若い患者だ。手術後に重い障害が残る確率も増えている。」と語る。10月には岩手県一関中学校で中学3年生の中学生がクモ膜下出血で死亡し、芸能人のKEIKO(38)もクモ膜下出血で倒れた。
チェルノブイリ事故の後には、0.5μSv/毎時以上の地域は病気が多発し廃村になった。しかし東北や北関東の多くは0.5μSv/毎時を超え、1μSv/毎時を超える地域も多い。これらの健康被害は福島第一原発事故の放射能に関係するのだろうか?
広島の原爆投下後、被爆治療をした肥田俊太郎医師は「数百件に及ぶ相談を受けている。様々な所からの出血、鼻血や下痢、紫斑や脱毛、脱力感など過去の原爆症に良く似た症状が多い」と語る。肥田医師は「被害はさらに拡大していくだろう」と警告する。
福島県医療労働組合連合会の書記長、高橋勝行氏は「300~400人の看護士、150人の医師が県内外に避難した。原発事故の影響か、外遊びできないストレスが原因か断定は出来ないが、こどもたちの体に異変が起きている。
春に比べて転びやすくなった、疲れやすい、お腹がすかないという報告がある」。福島県郡山市で240名の幼稚園児を調べたところ、昨年に比べ6月までの体重増加が4分の1だった。日本政府は18歳未満の福島県民を対象に甲状腺検査などの健康調査を実施している。
中学生の息子に累積被曝量調査の為のガラスバッチを配られた佐藤幸子さんは0.67μSv/毎時(11月現在・川俣町役場発表)の福島県川俣町に住んでいる。佐藤さんは「子ども達の被曝量は健康に影響ないと言われたが安心できない。調査よりもまず避難を徹底して」と訴えた。
増山麗奈(大阪)
Photo: [福島県医療労働組合連合会書記長 高橋勝行氏]
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