エネルギー

クウェートからの500万バレルの原油寄贈に感謝

Saturday, October 15, 2011

東京-(パンオリエントニュース)

東日本大震災の復興支援として4月にクウェート政府より無償提供が発表された原油500万バレルの第1陣が横浜に到着、これを記念して贈呈式典及びレセプションが開催された。両行事を主催した枝野幸男経済産業大臣は多大な支援に感謝の意を表明するとともに、原油を復興に役立てる旨を表明した。また大臣は今回の支援が湾岸戦争における日本のクウェートへの支援に対する返礼を兼ねている点に触れ、「クウェート国民が20年前の我が国の支援を今でも覚えてくれている事に感銘を受けた」と述べた。

原油タンカーが到着したJX日鉱日石エネルギー根岸製油所における贈呈式典でクウェート石油公社ファルーク・アルザンキCEOは「今回の地震と津波における日本人の落ち着いた対応ぶりは同様の災害に悩む他の国々にとっていい手本となった。アラビア石油が約60年前に石油掘削を開始して以来、クウェートと日本には深い関係があり、今後も引き続き日本への原油の安定供給に貢献していきたい」と述べた。

一方、アブドゥルラフマン・アルオタイビ駐日クウェート大使は「最も大事なのは寄贈する原油の量ではなく、両国の絆。日本は戦後の荒廃から経済・技術の世界的リーダーになるまでに成長した国であり、私は震災からの早期復興を信じている」と激励した。

500万バレルの原油は約400億円に相当し、日本の1日の消費量440万バレルを超える量。年末までにクウェート石油公社から国内の石油会社4社に順次届けられ、寄贈された原油の購入代金は日本赤十字社に寄付された後、特に被害の甚大だった岩手・宮城・福島3県に配分される予定。

同日夜都内ホテルで行われたレセプションで日本赤十字社の近衞忠煇社長は医療、福祉・介護、教育、雇用など8項目のプロジェクトに寄付金を活用する計画を発表した。また鳩山由紀夫元総理はアルオタイビ大使による宮城県の被災地を訪問やチャリティーバザー開催に感謝し、「日本が”雨天”の時に手を差し伸べてくれた大使は私のかけがえのない友人」と表現した。

石神美代子

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