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「マクロン大統領、モロッコ訪問で両国関係を再調整」

Thursday, October 31, 2024

パンオリエントニュース

東京:エマニュエル・マクロン仏大統領は10月28日から30日まで、ムハンマド6世の招きでモロッコを公式訪問し、両国関係に新たな勢いを与えた。

訪問中、マクロン大統領はモロッコ国王に対し、モロッコのフランスからの独立を宣言したセル・サン・クルー宣言から70年後の2025年に署名する新たな二国間の「戦略的枠組み」を提案した。この協定は、国王が来年秋にフランスを公式訪問する際に調印される予定だ。

ラバトの王宮で行われた式典では、フランスとモロッコの閣僚やビジネスリーダーが出席し、数十億ユーロに相当する22の契約と覚書に署名がなされた。プロジェクトの中で最も重要なものは、エネルギー転換と電力相互接続に関するもので、モロッコでの自然エネルギーの生産は、モロッコ経済を脱炭素化し、フランスにグリーンエネルギーをもたらす手段と考えられている。

マクロン大統領はモロッコ議会で演説を行い、スタンディングオベーションを受け、特にサハラ砂漠問題に関するフランスの立場について語ったときには、熱狂的な拍手が鳴り止まなかった。大統領は、西サハラの「現在と未来」は「モロッコの主権の枠内にある」と厳粛に再確認した。

マクロン大統領は、この紛争地域でポリサリオ戦線を支援しているアルジェリアからの批判に対し、「この立場は誰に対しても敵対的なものではない」と付け加えた。また、フランスのビジネスマンや企業は、投資、持続可能な取り組み、地元住民のための連帯を通じて、これらの領土の発展に協力すると述べた。

2024年7月30日に国王モハメッド6世に宛てた書簡の中で、マクロン大統領は西サハラの将来は「モロッコの主権の枠組みの中にある」と述べ、パリがラバトの信頼を取り戻し、このフランスの立場の再編成を国賓訪問につなげる道を開いた。

大統領はまた、未来の大陸と表現したアフリカにおける仏・モロッコ共同行動の利点について詳しく説明し、その地政学的位置と文化のおかげでモロッコが果たすことのできる重要な役割と、モロッコが大陸で行ってきたことを「見習う」必要性を強調した。

また議会での演説で、レバノンとガザで起きていることについてもコメントし、「攻撃の即時停止」を求めた。イスラエルの自国民を守る権利」を認める一方で、「ガザでの人道的犠牲を正当化することはできない」と強調した。いずれの場合も、戦争を終わらせるための外交的アプローチの必要性を強調した。

マクロン大統領の演説に先立ち、モロッコ国王との共同声明では、「ガザとレバノンにおける攻撃の即時停止」を求め、「民間人の保護を優先し、適切な人道的アクセスを確保・促進することの重要性を強調するとともに、地域レベルで、事態のエスカレーションに終止符を打つ」ことが強調された。両首脳はまた、早急に「2国家解決策の枠組みの中で和平プロセスを活性化させる」必要性にも言及した。

訪問の最後に、モロッコのナセル・ブーリタ外相とフランスのジャン・ノエル・バロ外相が記者会見し、バロ外相は、同省の公式ウェブサイトに掲載されているモロッコの地図を修正し、西サハラ領土をモロッコ王国の一部として含めることを決定したと宣言した。また、パリは領事・文化活動をモロッコ・サハラ地域にまで拡大したことを明らかにした。



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