外交

ポリサリオ戦線をめぐるモロッコとチュニジアの対立がTICADに影響しないことを望む日本

Monday, August 29, 2022

パンオリエントニュース

東京:チュニジアで8月27日、28日両日開催の第8回アフリカ開発会議(TICAD8)にチュニジア大統領がポリサリオ分離主義運動の代表者を招待、公式に歓迎したことを受けてモロッコが不参加を表明したことについて、日本政府関係者は、モロッコのTICADへの支持に影響はないとパンオリエントニュースに語った。

日本政府関係者は、「8月26日にモロッコがTICAD8への不参加を決めたことは承知している。しかし同時に、モロッコはTICADへのコミットメントが今後も変わらないことを明確にしたと理解している」と述べた。

TICAD8への不参加を発表したモロッコは、「モロッコへの敵対感を露骨に示す(チュニジアの)態度にならって」駐チュニジア大使を召還した。


日本政府はいわゆる「サハラ共和国」を認めず、かつてポリサリオ戦線を「テロリスト集団」と見なしていた。日本政府関係者によると、TICAD参加は日本が決定したもので、ポリサリオは含まれておらず、ポリサリオ指導者ブラヒム・ガリ氏がTICADに出席したことは「驚くべき既成事実」だったという。

モロッコ外務省は、「TICADはアフリカ連合(AU)の会議ではなく、日本と外交関係を結んでいるアフリカ諸国とのパートナーシップの枠組みだ」と述べた。「TICAD8への分離主義者団体の招待については、当初からチュニジアの同意を得て、日本の首相とチュニジア大統領が共同署名した招待状を受け取った国のみがこの会議に参加できるということで合意していた」とする声明を発表した。

また、「チュニジア当局の敵対的で非常に友好的でない行為」に言及し、TICADはこれまで、「AU加盟国ではなく、アフリカ諸国の包括的な参加に基づいて行われてきた」と付け加えた。

ポリサリオの招待に反応したのはモロッコだけではなかった。報道によると、ギニアビサウ共和国の大統領のウマロ・シソコ・エンバロ大統領は、アルジェリアがポリサリオを支援し資金提供したことに抗議するため、会議場を去った。

セネガルのマッキー・サル大統領はTICAD開会式のスピーチで、「アフリカ連合の主要メンバー」であるモロッコなしで会議が開催されることを残念がった。



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