|
政治
「A級戦犯」分祀に右派が強く反対 福岡遺族会の決議を受けて
Monday, December 8, 2014
パンオリエントニュース
東京 - 今秋に福岡県遺族連合会(古賀誠会長)が靖国神社に合祀されている「A級戦犯」14人の分祀を求める決議を採択したことを受け、一部の右派は強い反対姿勢を見せている。
全国の遺族会で分祀を求める決議が行われたのは初めてであり、他県の遺族会でも分祀決議を求める動きがあるという。
パンオリエントニュースの取材に対し、右派団体の憲政赤心塾総本部の塾長・鶴岡秀年氏は、「靖国神社には国のために尊い命を失った人々が祀られている。そのような人々のために報恩感謝するのは日本国民の義務でもあり、日本人として当然のことだ」と自身の靖国神社に対する見解を語った。
第二次世界大戦当時首相であった東条英機氏を含む「A級戦犯」の14人は、その他の戦没者約2万5千人と共に靖国神社に合祀されている。
続けて鶴岡氏は、福岡遺族会の決議に関し、「『A級戦犯』とは連合軍が決めたもので、そもそも不公平。私は兵隊が亡くなれば、『A級』も『B級』もない。皆、国のために命を棄てた人だ。『A級戦犯』という(扱い自体を)受け入れることはできない」と批判した。
靖国神社の存在を巡っては国会議員の参拝問題を含め様々な議論が交わされてきたが、祀られている戦没者のためにただ祈りを捧げにくる人々も多くいる。
時折参拝に訪れる藤岡ひでこさん(８６歳)は「私の多くの同級生が兵隊として連れて行かれほとんどが戦士してしまったから、ここに祀られている英霊に感謝の気持ちを持っている。だから時々靖国神社に来てハーモニカを吹き祈りを捧げている」と語った。
一方、衆議院議員・穀田恵二氏(日本共産党)は、「A級戦犯」を他の戦没者と共に1978年に合祀したことが当初からの間違いだであるとした。「靖国神社は日本にとって第二次世界大戦は自尊自衛の戦争、アジアの解放のためのだったと宣伝する特殊な場所。つまり、戦争犯罪人はなかったという考えの基に(A級戦犯)を合祀している。合祀すること自体が間違いだ」と批判した。また、「福岡県遺族会の方々が決議したのは、きっとあのような戦争は二度と繰り返されてはならないという意の上だろう。複雑な問題だが、感情面では理解できる」と見解を述べた。
パンオリエントニュース
© PanOrient News All Rights Reserved.
|
