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クウェート独立・建国記念式典開催 人道支援「パイオニア」として世界をリード

Thursday, February 26, 2015

パンオリエントニュース

東京 - クウェートの建国記念を祝う式典が、25日、都内にて駐日クウェート大使館主催により開かれた。

日本とクウェートは国交を結んで今年で54年目を迎える。駐日クウェート大使アブドゥルラフマーン・アルオタイビ大使は長年の友好関係を歓迎すると共に、両国が更なる多角的な関係強化に取り組んで来たことに触れ、「それは文化、科学、技術、人材開発など、それぞれの分野における協力の上に成り立つ、今日の世界の要請を満たすものでありましょう」と高い期待の意を表した。

また、世界で初めての開発基金とされる、1961年に設立された経済開発クウェート基金が半世紀に渡る歴史の中で103カ国・計176億ドルの貸与を行ってきたことに言及。特に現在のシェイク・サバーハ・アルアハマド・アルジャーベル・アルサバーハ氏が2006年に首長に就いてからは、クウェートがより一層人道支援に尽力してきたと説明。アルサバーハ首長の「クウェート国を人道支援のパイオニアにしたいという思いによって、クウェートはこの分野で世界的なイニシアチブをとる最初の国となりました」として、その対象国と金額を今後も増大していくとした。また、ホスト国として人道支援会議を支援しており、第3回シリア人道支援会合が今年の3月31日に開催予定であると述べた。

最近起きたイスラム過激派組織ISILによる日本人人質殺害事件については、「クウェートは最大級の批難を表明することを改めて述べさせて頂きます。このテロリスト集団には宗教も、人間としての価値観も関連すらもありませんし、真のイスラームの教えからはほど遠いものです」と憤りと遺憾の意を表した。

外務省からは薗浦健太郎・外務大臣政務官が出席。薗浦氏はスピーチにて、アルサバーハ首長が昨年9月に国連から国際人道支援のリーダーとして選出されたことを讃えると共に、クウェートの東日本大震災への多大なサポートに言及。「昨年4月には、クウェート政府の支援を受け、震災から三年を経て三陸鉄道・南リアス線が全線復旧致しました。この再開式典には、アルオタイビ大使とジャミラ夫人も参列してくださり、被災した方々のみならず、日本国民の多くにクウェートのあたたかい支援が刻み込まれました」と深い謝意を示した。また、日本政府が両国関係をよりさらに発展させていくために一層の努力をしていくと意気込みを述べた。

式典には政界や産業界の要人や外交関係者など、約1,000人が参列し、大変盛況に終わった。



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